長時間労働及び残業代不払いに対する賃金不払いにより、ブラック企業と言われる会社が登場するようになったのはいつからでしょうか。日本の経済成長は、戦後から長時間労働・残業代不払いにより成り立ってきています。特に、産業の中心となる業種ではその傾向が顕著に表れます。ITバブル以前は製造業での長時間労働・残業代不払いが多く存在していましたが、情報発信する手段がTVやラジオしか無かったため取り沙汰される機会が少なかったという事実があります。そしてITバブル以降、産業の中心がIT関連企業・通信関連企業に移り出すと、長時間労働・残業代不払いも付いて行きました。
しかし、SNSの流行により個人が情報を発信する手段を得たために、長時間労働や残業代不払い等の情報が世界に広く届けられるようになりました。そこで、これまで黙認してきたメディアも放ってはおけなくなったのです。その結果、IT関連企業で働くSEの方々が、長時間労働を強いられ、残業代の不払いも発生している事態であることが広く知れ亘ることになりました。そうして、IT企業がブラック企業であるという様な捉えられ方をされる様になりました。日本人は外国からみると、真面目で働きすぎであるというイメージを持たれることが多いようです。しかし、その日本人の頑張り屋な性格が日本の経済を発展させてきたのも、また事実です。ブラック企業であるという事は、経済の中心に存在しているという事の裏返しと言えるかもしれません。